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自作スピーカー1号機
〜Fostex FE87使用のフルレンジスピーカー〜

自作スピーカー1号機

 今から十年ほど前に、最初に作った自作スピーカーです。そのころは長岡先生がご存命で、オーディオ誌をみれば、どれも長岡先生の文章を見ることができました。ですからバックロードホーンとかスワンとかに惹かれ、猛烈に作りたかったのですが、何せ作る技能もなく、作っても置き場所もなかったため、CDケースサイズの立方体のコンパクトな自作スピーカーをつくって、欲求を静めていました。

 ユニットにはテレビの横に置けるように、今はなき防磁型のFE87をつかい、低域は諦めて密閉型にして中高域を楽しむ予定でしたが、途中から低域が欲しいと計算もせずに適当に穴を2つ空けたためバスレフ型になっています。しかし、低音増強効果はほとんどなく、失敗でした。





 ユニットの正面の写真です。経年変化のためかコーン紙が見事に黄ばんでいます。いまのFE87Eのセンターキャップよりも山の低いキャップでした。それとも元のコーン紙の色がこんな感じだったのでしょうか。全く思い出せません。いまとなっては結構貴重なユニットです。



 適当に作ったのですが、贅沢にも?スパイクの3点支持のスピーカーとなっています。スパイクを使った効果は不明なのですが、陸上用のスパイクピンをオーディオ用に転用して使ったのは、私が最初ではないでしょうか。ただ、スパイクピンのしたに何か敷物をしないと、キズを付けてしまうため、金属の小さい円盤を敷いていました。それでも当時スピーカーを乗せていたラックをキズだらけにしてしまいました。



 カット穴あけとも東急ハンズでお願いしましたが四隅の面取りにえらく苦労した覚えがあります。鉋屑まみれになりながら削ったのが懐かしいです。仕上げは水性のニスでした。ところどころ接着ボンドがはみ出た個所を乾くまでそのままにしていたため、このような無残なしあがりとなっています。

 完全に役割を終え物置にしまわれていましたが、懐かしくなって引っ張りだしてきました。FE87はもう販売されていないので、吸音材を変えるとかして、このスピーカーをいつか甦らせてみたいです。ただし音が鳴るかどうかも自信がありません。

(平成18年09月20日)

自作スピーカー1号機を鳴らしてみる

 せっかく物置の奥から引っ張り出してきたので、居間に置いてあるシステムで鳴らしてみることにしました。設置には気を使わず、既設のスピーカーの上にポンと置くだけという手抜きです。配線を下のスピーカーから繋ぎ変えて、果たして鳴るかどうか、ためしにCDを再生してみましした。



 なんと、音がでました。このスピーカーを鳴らすのに用いたシステムは下の写真のモノです。アンプはシャープのSM-SX1、CDプレーヤーはKENWOODの初代K'sのCDプレーヤーをデジタル接続しています。FE87の自作スピーカーを鳴らすのに、抜かりはありません。関係ありませんが、初代K'sのCDプレーヤーは、たしかDAC7を2個搭載し、空間のふんわりした間接音の表現は苦手ですが、主旋律を抑揚をもって明瞭に再生するので、古い機種ですが未だに現役です。ここでは、デジタル接続をしているので関係ありませんが・・・。



 最初に、大好きなフィンランディアをかけます。・・・だめです。明らかにレンジが狭く、硬さと高域に強調感があります。次にJ-POPのCDを立て続けにかけたところ、意外と聴けるようです。レンジが狭くても、まるでラジカセのように鳴ってくれます。ボーカルの再生は意外と良いようです。最後に、ジェニファー・ウォーンズのThe Hunterをかけます。言わずと知れた、オーディオ用のリファレンスに用いられる名盤です。非常に硬いながらも、ボーカルの再生は非常に魅力的なものを感じます。レンジは狭いのですが、さすがにフルレンジの一体感があり、もっときちんと設置してやれば、音像の定位もよくなるだろうと思わせる鳴り方です。

 とても古いスピーカーで、コーン紙は変色し、エッジの布の部分は劣化によってべとつく状況のユニットですが、まだまだ、音を出すことはできるようです。またフルレンジのボーカル再生の魅力を再認識しました。次の自作スピーカーの参考とすることにします。

(平成18年09月29日)

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